花の佳音 (メディアワークス文庫 あ 8-1) 価格:¥ 578(税込) 発売日:2012-04-25 |
いやはや、、、初心を思い出す小説でした。
花と話をすることができる草介という人が主人公のお花屋さんを取り巻く優しく温かいお話。
ファンタジーというよりは人の愛を感じる小説です。
また、このお話に出てくる花達が個性的で綺麗で躍動的な文章で表現されています。日本語の美しさも改めて感じられる文章力もまた魅力的でした。
この小説で描かれる花達をみた時に、初めて精油とであった時を思い出しました。
アロマセラピストの勉強の最初に渡された沢山の精油がはいった箱。。。
箱を開けただけで、ビンの蓋も開けてないのに凄い香りとパワーと・・・声が私には聞えました。
勉強を続ければ続けるほど、それは確信になりました。何年経ってもこの感覚は忘れませんね、、、何がどこから喋りだしても驚かない自分になったというだけです(笑)
ラベンダーはちょっとおせっかいで心配性で世話好きの彼氏のような感じだったり、妖艶で魅力的だけどミステリアスなサンダルウッド、優しくなぐさめてくれるクラリセージやローズ、まだまだいっぱいきりが無いくらい、個性的な子達と私は共に生きていけることに今でも感謝しています。
精油たちが力になりたいとクライアントさんを選び、またクライアントさんがその精油を選ぶのです。そこにはとても重要な会話があります。
それの仲人がアロマセラピストの役割の一つです。
効能や科学を勉強するのも大切ですが、彼らの声を聴くことでクライアントさんに適切な精油たちのエネルギーを提供することを学ぶことができたのも、おしゃべりで個性的で愛ある精油の精霊達のおかげでもあります。
そして、それを理解してくれた先生にも恵まれました。
そんなことを懐かしく想いながら、そしてステキな小説の文章は温かい大切なことも新たに感じさせてくれました。
お花が好きな人、癒されたい人、大切な人が旅立ってしまった人にもおすすめ本です。
これから本格的な梅雨になりますし、雨の日に優しい本をゆっくり読むのはいかがですか?